1900年代半ば、欧米では日本よりもひと足早く路面電車が廃されていった。そして日本よりはるかに早く新世代型路面電車(LRTやニュートラム)が導入され、現在も次々と新しい路線が敷設されている。
エネッルギー問題や環境問題を背景に、街を21世紀対応型に“進化”させるため、積極的にLRT、ニュートラムを選択し、街再生の中心に位置づけてきた。この動きは欧米にとどまらず、北アフリカやアジアにも拡がっている。
フランス France
ドイツとともにLRT先進国の位置にあるフランス。ストラスブールの導入事例は非常に有名だが、パリ、マルセイユなどの大都会でも新たな路線が敷設され現在も拡大中である。アルストム社の本社があるフランスはLRT文化の発信拠点である。
おもな都市
パリ、マルセイユ、ストラスブール、リヨン、ナンシー、ボルドー、グルノーブル、ル・マン、ニースなど各地。
スペイン Spain
マドリッド、バルセロナ、バレンシア、セビージャと4大都市すべてにLRTが走っている。しかし、マドリッドは地下鉄網を補完する位置づけ、開業からわずか6年で運行停止となる路線(ベレスーマラガ線)も存在するなど、地域住民の理解、財政の両面で課題が残る。
おもな都市
バルセロナ、セビージャ、アリカンテ、バレンシア、マドリッド、アリカンテ、ビルバオ
イタリア Italy
おもな都市
ローマ、ミラノ、ナポリ、フィレンツェ、ジェノバ、カリアリ
ポルトガル Portugal
おもな都市
リスボン、ポルト、アルマーダ
ドイツ Germany
おもな都市
ベルリン、フランクフルト、ミュンヘン、ドルトムント、ハノーファー、ドレスデンなど各地。
イギリス United KIngdom
おもな都市
クロイトン、マンチェスター、ノッティンガム
オーストリア Austria
おもな都市
ウィーン、グラーツ、リンツ。
オランダ Netherlands
おもな都市
アムステルダム、ハーグ、ロッテルダム。
スイス Switzerland
おもな都市
チューリッヒ、ベルン、ローザンヌ
チェコ Czec Republic
おもな都市
プラハ
トルコ Turkey
おもな都市
イスタンブール、イズミル、プルサ
カナダ Canada
おもな都市
エドモントン、ヴァンクーバー、オタワ
アメリカ United States
おもな都市
サンディエゴ、オーシャンサイド、ポートランド、ミネアポリス、ヒューストン、ダラス、シャーロットなど各地
メキシコ Mexico
おもな都市
メキシコシティ、グアダラハラ、モンテレー
アルゼンチン Agentina
おもな都市
ブエノスアイレス
オーストラリア Australia
おもな都市
メルボルン、シドニー、アデレード
シンガポール Singapole
香港 Hong Kong
韓国 South Korea
1968年のソウル市電廃止以降、路面電車が軌道を走ることのなかった韓国だが、今新たに軌道敷設に動いている街がある。釜山のとなりの昌原市は2010年に馬山市、鎮海市を合併、新たな公共交通導入が検討された結果、約30キロの路面軌道の敷設計画が進んでいる。導入車両に関する詳細情報はないが、早ければ2014年に着工の見通し。
台湾 Taiwan
高雄市が台湾初となるライトレール方式を採用した軌道が高雄LRTを2015年に開業予定。全長22.1キロの高雄市街を廻る環状線。車両はスペインのCAF製の架線レス車両「Urbos」が導入される予定。
おもな都市
高雄